なんでもない毎日も愛おしく、おばあちゃんが恋をきっかけに変わる「はなものがたり」
schwinn「はなものがたり」1巻が、本日8月23日に発売された。
物語の主人公は、長年連れ添った夫に先立たれた妻・西田はな代。四十九日法要を終え、久しぶりに1人で街歩きをしていた彼女は、通りがかりの化粧品店で思わず二度見してしまうような美しい女性を見かける。「みっともない」「ええ年こいて」が口癖だった夫のせいで、化粧から長年遠ざかっていたはな代だったが、堂島芳子というその女性に化粧をしてもらうと、心が明るくなり……。1つの出会いをきっかけに、はな代が毎日を彩り豊かなものに変えていく姿が描かれる。Twitterにて「美容にめざめるおばあちゃんの百合漫画」として発表され話題を呼んだ作品で、現在は月刊コミックフラッパー(KADOKAWA)で連載中だ。一部書店では1巻購入者に特典が用意された。
また1巻発売に合わせて、文筆家の岡田育と映画執筆家・児玉美月からコメントが到着。2人のコメントと、書店員や読者から寄せられた声を掲載した交通広告も展開されている。
岡田育(文筆家)コメント
私たち大人は義務教育なんかとっくに卒業してしまったので、いつでも好きな時に、今度はひとりで新しい門を叩くことができる。
一度も化粧をしたことない人が明日からメイクを始めたり。
一度も恋をしたことない人が今日から恋を始めたり。
そして、同じ道をゆく新しい仲間を見つけたり。
娘時代よりも、今のほうがずっと自由な「一年生」になれるのだ。
児玉美月(映画執筆家)コメント
「儚くて美しい物語」に存在することができなかった人たちに、そっと花を持たせてあげるような作品でした。
「儚くて美しい物語」にしか存在することしかできなかった人たちを、そっと見つめ直そうとするような作品でした。
『はなものがたり』は教えてくれる。『シェルブールの雨傘』に憧れたかつての少女が、 少女ではなくなっても永遠に映画のなかのヒロインのように輝き続けていけることを。